〈入門〉建設業会計の基礎知識
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企業は、その企業活動の将来に期待している人たちが、自分たちの「お金」を出し合い、その「お金」をもとにして誕生します。この行為は「出資」と呼ばれます。この企業の誕生のことを設立といいます。企業の設立にあたって「お金」を出し合った人たちは出資者ですが、株式会社の場合には「株主」と呼んでいます。そして、企業が「もうけを得たとき」は、株主に対し、出資してくれた分に応じて成果の分配をします。この分配のことを「配当」といいます。このように、株主のためにも「企業はもうけを得る」行動を的確に選択することが大切になります。このような状態は、一過性のものでなく、継続的で成長的である必要があります。企業は、そこで働く人々(従業員等)によって構成されています。従業員等の生活は、通常は、その企業からの給料で成り立っています。従業員たちにとって、企業活動の盛衰は重要な利害関係の要素です。また、企業を継続的に営んでいくためには、モノを売ったり、モノを買ったり、ときにはお金を借りたりなど、多くの他の組織に支えられ、適切な関係を維持しながら日々の活動を行っています。企業活動は、他者にも良い影響を与えるように活動を選択しなければなりません。このように、企業には、多くの利害関係者がおり、これらの関係者のために「もうけを得る」こと、そのための「稼ぐ力」が必要なのです。企業は、営利活動の連鎖によって、継続的に成長して、この結果が「社会への貢献」へとつながっていくものです。⑵出資と経営の分離企業活動の典型は、株式会社の活動によって支えられています。前述したように、企業活動の開始には、出資者である株主の資金の拠出によって始まります。株式会社の「株主」は会社にとっての生みの親といえましょう。そして、出資者(株主等)は、いつも企業経営の結果を心配しています。他方、実際の企業経営は、出資者の集団(株式会社の株主総会)において選出した経営者によって遂行されます。経営者は、出資者から委任された企業経5
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