建設業の経理 №74
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……………………………………………………………㈱経理がよくなる/児玉上野税務会計事務所税理士・中小企業診断士上野一也第10回ミスを減らす経理の仕組み◯2前回,経理事務のミスを減らすには,⑴単純化⑵オープン化⑶ツール化の3つの視点で業務を見直すことが大切だという話をしました。今回は,これらの視点を使って「経費精算業務」「支払業務」の2つのミスを減らす仕組みについて見ていきます。ミスを減らす仕組み(経費精算業務)経費精算でよく発生するのは,領収書の金額と内容の不一致や勘定科目の設定ミスです。原因は,精算の頻度が多いことや,経費申請書の書式が統一されていないこと,勘定科目の設定ルールが曖昧であることなどです。ミスの頻度が高いと経理での再チェックや検算が必要となり,余計な時間がかかってしまいます。効率よく経費精算のミスを減らすためには,3つの視点から業務を見直します。⑴単純化――作業を省くまず,立て替え作業自体を省きます。できるだけ社員が立て替えなくて済むように,請求書払いや口座振替に変更できる取引は,会社への請求に切り替えます。例えば事務用品などは,品物は翌日に配達してくれて,代金は1か月分をまとめて口座振替してくれるサービスが普及しています。宅配便でも発払い・着払い分を1か月分まとめて口座振替にしてもらうことができます。会社請求に切り替えた取引は,個人で立て替える必要がなくなります。⑵オープン化――他の人が検証できるやり方現場社員が最低限の検証をできる手順にすることも重要です。例えば,経費申請書の書式は経理で用意し,申請する前に必ずチェックする項目(日付,集計金額,科目など)を指導します。また,使用させる勘定科目も限定し,それぞれの科目を使う代表的な取引とパターンをいくつか例示しておいて,現場社員が勘定科目に迷わないようにします。⑶ツール化――ハードやソフトを活用するもっとも有効なのはツール化です。そもそもミスを入力できない仕組みを作ります。例えば,経理で用意する経費申請書については,エクセルの入力規制機能を使って,限定した勘定科目以外は選択できないようにします。「SUMIF」関数を使えば,勘定科目ごとの効率アップ!経理事務カイゼン80建設業の経理Spring2016
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