新成人は少数ではないかと思います。なぜなら、それを教えてくれる人が、現在では希少だからです。今の学校教育は、それについて十分なことを教え、考える場になっているとは思えません。これは、今の教育のあり方に関係します。 学校教育の3本柱は、知育・体育・徳育です。知育では幅広い知識と教養を、体育では健やかな健康を、徳育では豊かな情操と道徳心を育むことを目標にしています。しかし、受験勉強に必要なのは知育です。小中学校教育が、よりいい高校、よりいい大学に入学することを目的とする知育主体教育が親たちにも受け入れられ、体育・徳育は後回しになっている感があります。中でも徳育が一番疎おろそかになっていることが要因となり、自分の欲望を押さえきれない子供や、モラルのわからない子供が増えています。これがまた、いじめ問題が無くならない原因ではないかと思います。徳育は心の教育ですから、心の健全な成長のためになくてはならないものです。各人が自らの人生を切り拓くためにも、また、人間らしく生きるためにも徳育は不可欠なはずです。わかっていても、実態として蔑ないがしろにされてきたのが徳育です。先の解は、この徳育の中にあります。また、それを補うのが本書でもあります。 私が本書を世に出そうと思いましたのは、前述の「人柄の良い人」、「尊敬される人」、「信
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